アーカイブ: 2014 年 2 月

3月の展示について。

鳴海さんご夫妻の展示は無事終了しました。
なんだか天候がすごかったけど、お客さんや鳴海さんに気に入ってもらえる展示だったようです。
ネット上には情報をあげませんでしたが、えっ!ていうというところありましたね。
来ていただいた方はお気づきだったでしょうか。これもいなかギャラリーの特権かな。

それでは。次回展示の告知です。
毎月展示をするとすべてがはやいですね。なれないのでついていけてません。。。。


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248 nishiya の手仕事展 『 bosa bosa : zara zara 』

展示期間: 2014年3月22日(土) – 30日(日)   12時 – 18時
作家  : ニシヤ チエ(布作家)
在廊日 : 22日(土)、23日(日)

ガーゼを裂いて織り上げたbosabosaな質感と、その昔誰かが大切にしてきたリネンの質感。
草木で染めた愛しい色と、愛しい感触。 肌触りのよいバッグやマット。
是非、触りにきてください。

◎ 作家のニシヤさんから一言。
質感にこだわり作品作りをしています。
くったりとしたボロボロ感を楽しめる裂き織に、柔らかくなったアンティークリネンとの組み合わせ、手触りを楽しんでいただきたいです。
バッグの他に、ソファーにかけたり床に敷いたり出来るキルトケットや足触りの良いバスマットも作っています。

◎ 22日(土)・23日(日)はMUGUETによる空間デザインとお花の販売。
壁についた傷。床についたシミ。ボロボロでも何度も継ぎはぎをした柔らかなキルト。
小さな家のささやかな部屋を飾るのは、ささやかなお花たち。
時が経ち枯れて行く事までも愛おしい空間を、ぜひご堪能ください。
MUGUET(ミュゲ) / 仙台在住フローリスト




ニシヤさんとMUGUETさんのことは少しずつ紹介していきますね。


鳴海友子さんのストール。


鳴海輝男さんの照明。


鳴海家の工房。

明日は大雪のようで子供たちは楽しそうですね。
サッカーの練習よりも雪合戦に期待を膨らませてますよ。
でも、出掛けないといけない大人は大変な訳で。。。みなさん気をつけてお出掛けください。

さて今日は鳴海家の自宅兼工房にお邪魔した際の話を。
鳴海さんご夫妻は神奈川県の逗子にお住まいで、あらはばきから自転車で20分くらい。一番近い作家さんかもしれません。あらはばきのお客さんとして来てもらい、お付き合いが始まりました。
お話した感じ、とても上手に年を重ねてきた老夫婦(あ、怒られるかな)さんで、何をしているのかなと思ったら作家さんでした。当時何も知らないあらはばき夫婦に、地元の若く頑張っているお店を色々教えてもらいお世話になりました。
上の写真は、陶作家 石原稔久さんの展示にも来てもらった縁で、クマオブジェ、ご自宅の薪ストーブ番として活躍中。他の方たちも石原さんのオブジェを火の番にしてるけど、そういう需要があるのか。。。

輝男さんは地元の恒例イベント葉山芸術祭に毎年でており、湘南近辺の古道具好きの方には有名な方。骨董市や古道具屋巡りが趣味で好きなものを集めているうち、鉄ランプ作りに発展していったようです。古道具の目利きとして勉強になるところが多く、いつも楽しませてもらっています。
断片的な物の魅力を見分ける力というか、一見何だろうというパーツをモダンに変換する感覚がすごい。70代のジェントルマンとは思えません。。。いや、培った目と経験があるからなのかなあ。
工房脇に期間限定ショールーム(?)があり、いろいろ作品をみることも出来ます。

友子さんは染色家と背守り収集家として、様々な媒体で広く情報発信をしている方。
実家は岡山県児島。繊維の町で子供の頃から染色に関わりながら育ったからなのか。ご自身は染色家に。本藍のみに拘れています。藍染めの要となる材料すくもは特産地の徳島ではなく、考え方や品質に共感できるもの探し、現在は播磨の方から仕入れをしているそう。
こちらが本藍さん。現在お休み中ですが、コンディションを保つ為に舌で舐めて確認。起こしてあげるには日本酒が必要で大吟醸が好物らしいです。贅沢な親父さんみたいですね。
こちらは、収集している背守り。母親たちが子供の着物の背に縫い付けたお守りのこと。今回はタイミングがあわずご紹介ができませんが、別の機会にお話しできればと思います。

工房の中をいろいろ見てみましょうか。
工房スペース。お二人共同で使われています。冬はとっっっても寒い!らしく。土間ですからしょうがないですよね。
輝男さんの作業場。金属に携わる作家さんはどこも似た風景で安心します。

出番を待つ古道具の部品たち。ひとつひとつ意味があり歴史があります。溶かされずに姿をまだ残しつつ、別の用途の物として生まれ変わります。個人的にはキッチンツールが好き。
照明の本体は3つに分類されます。ベース、柱、フード。それを溶接してつなぎ電飾を施します。部品として集めやすいのはベースと柱で、フードはデザイン的にオチの部分なので、思い通りの部品は不足がちのようです。どなたか良いものありましたら譲って下さいね。素敵なランプに仕上げます。

友子さんの作業場。お二人の趣味が反映されたディスプレイは素敵。
本藍で染める風景。設備はすべてお二人で整えたそう。何回も染め上げる作業は肉体労働。水分を含んだ生地を上げたり下げたり。でも、丁寧にムラなく染めるため細心の注意で作業を行います。意外にも薄いブルーを思い通りに出すことは技術的に難しいそうです。
いまも染色修行した師匠とお付き合いがあり、受け継がれる技術と方法は多岐にわたります。染め器具は自作なんですが、これも継承したもの。

いろいろ写真を撮ったけど、紹介しきれないので工房風景はここまで。
作品をちょこっとお披露目。




ストールは全て本藍染め。素材は綿、麻、麻混ウール。春先からお使え頂ける作品を中心に、冬に使えるストールも少々。価格帯的には若い方に使って頂きたいので、全ての作品が本藍ストールでありながら、かなり良心的な設定に。



「このパーツはあれだっけ」というような発見も楽しめるランプ。今回も素敵な仕上がりです。明るさを求めるのではなくスペースの雰囲気作りに。そんな作品です。たまに「あれ?点かないな」となっても、コンビニで買える電球が使えるし、シンプルな作りなので手を入れやすく愛着がわきます。写真以外にも新作がいろいろ発表されますよ。指をくわえて待つとしましょう!



展示は2月15日から23日まで。
展示スペースの明かりをいつもよりちょっと暗めにしてお待ちしております。