アーカイブ: 2011 年 3 月

次回のお知らせ

次回のあらはばきは、企画展『 はなとオブジェ 』を開催いたします。

人の手から生まれるかたちと、 自然が生み出すかたち。

あいまいさの残る、 むくで美しい佇まいを日々の生活のなかへ。

「 花器 」「 オブジェ 」「 はな 」「 植物 」に、様々な想いをのせてお届けします。

参加作家は、石原稔久さん(陶)、大江憲一さん(陶)、大西美代子さん(陶)、小沢敦志さん(鉄)、川井有紗さん(植物)、kegoyaさん(カゴ)、五月女寛さん(陶)、donumさん(古道具)、成瀬彩さん(木)、西山芳浩さん(ガラス)、横内みえさん(漆)、吉村和美さん(陶)です。

凛と力強く咲いた花の絵は、イラストレーターの武藤良子さんに描いて頂きました。

『 はなとオブジェ 』
4月29日(金・祝)〜5月8日(日)

展示が始まるまでに参加作家の紹介をさせていただきますので、 どうぞお楽しみに!


富井貴志『あたたかなうつわ』ありがとうございました!

3月19日より開催しておりました、富井貴志さんの個展『あたたかなうつわ』は、27日に終了いたしました。

このような状況にもかかわらず展示に足をお運びいただいた全ての皆さまに深く感謝しています。展示が無事に終了した今は、とても清々しい気持ちに包まれています。富井さんの「あたたかなうつわ」に囲まれ、そして皆さんとお話することで私たちの方が逆に元気をもらっていました。もし、中止にしていたならば今も暗い気持ちに押し込まれていた様に思うのです。富井貴志さん、そして皆さん、本当にありがとうございました。

店内に設置しておりました、義援金ボックスには合計で11,591円の募金をいただきました。ARAHABAKIと富井貴志さんより2万円を追加した、31,591円を本日 葉山郵便局にて日本赤十字社「東北関東大震災義援金」として募金してまいりました。お預けいただいた皆さまへのご報告とお礼を申し上げます。

一ヶ月前の日常に戻ることは、東日本に住む私たちにとって容易ではないでしょうが、様々な事を見直したり考えたりするきっかけを与えられているのかもしれません。まだまだ不安定な状況ですが、あらはばきは今後もマイペースに進んで行きますので、どうぞこれからもよろしくお願いいたします!


富井貴志『あたたかなうつわ』開催中です!

3月19日(土)より始まりました、富井貴志さんの個展「あたたかなうつわ」。悩みに悩んだ末に開催を決めた展示です。「こんな状況の中で果たしてお客さんが来てくださるのだろうか?」「いや、誰も来てくれなくても開催することに意義があるはずだ。」色んな思いが溢れるまま迎えた初日、そして翌日の日曜日は、私たちが思っていたよりも多くの方にご来店いただき、とても感激でした。「このような時期に人が集まれる場所を作ってくれてありがとう。」そんな涙が出そうな言葉をかけていただいていることに、ただただ感謝しています。毎日、皆さんから元気をもらっています。ありがとうございます!

そして何より、京都から初日に在廊するためだけに駆けつけてくださった富井さんには本当に頭が下がる思いです。富井さんが作り出す木の器は、あたたかい。それはきっと、素材となる木の特徴を出来るだけ生かし、あるがままの木に宿る美しさを見出し、寄り添いながら制作をしているからなんじゃないだろうかと感じます。本日は、沢山の写真とともに展示の空気をお届けします。

楕円スツール(蜜蝋)

角皿と丸皿(拭き漆)

バターケース+バターナイフ(蜜蝋)

香合(漆)

トレイの上の匙たち(蜜蝋)

丸皿(蒔地+拭き漆白)

ボウルとサーバーセット(蜜蝋)

掛花入れ(拭き漆)

トレイ色々(蜜蝋)

カップ(拭き漆)

灰糠栗丸盆(灰糠)

トレイ材違い色々(蜜蝋)

盃(漆)

お皿と丸盆(拭き漆)

丸皿(蜜蝋)

折り敷きの上の豆皿(蜜蝋と漆)

掛け花入れ(灰+プレポリマー)

富井貴志「あたたかなうつわ」は今週末、3月27日(日)まで開催しております。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております!


みなさまへ

金曜日の大きな地震があってから、時間がとても長くゆっくりと過ぎて行くようです。

その後も、緊張を強いられる情報が沢山聞こえて来ます。

正直、あの日から気が休まることがありません。

週末から展示をすることも、こんな時に中止した方がいいんじゃないかと思ったりもしました。

色んな人の意見を聞きながらも情報を調べ考えました。

そして、出した答えが「こんな時だからこそ、いつもの通りにお店を開けよう!」という事でした。

毎日は小さな達成感の積み重ねだと思います。

こんな状況の中でもいつもと同じように掃除をしたり料理を作ったりすると、
なぜかとても心が落ち着きます。

懸念されている事はいくつかありますが、いざという時の心構えをしながら、
ARAHABAKIはいつもと同じように同じ気持ちで展覧会を開催します。

富井貴志さんとも話し合い「やるからには元気に楽しくいきましょう!」と気持ちを高め合っています。

初日も頑張って京都から来ていただけるそうで、富井さんの心遣いに感謝の気持ちでいっぱいです。
どうもありがとう。

移動手段はガゾリン不足が懸念されるため車ではなく電車で葉山へいらっしゃる予定です。

まだまだ交通機関も不安定なため、こちらに何時に到着するかは読めない状態です。

その他、屋外で行う集いとしても心配なことがありますので、とても残念なのですが初日に予定していた
「裏山で拾った枝でバターナイフを作る」は中止とさせていただきます。

楽しみにしてくださっていた方々、大変申し訳ございません。皆さんと楽しくバターナイフを作りたかったなぁ。いつの日にかリベンジすることをお約束します!

翌日の堀道広さんの「金継ぎ/うるし部」につきましても、まだこの時期では同じ時間に集まることは難しいと判断し、今回の活動はお休みとさせていただきます。

うるし部は定期的に活動しますので、また次回に笑顔でお会いしましょうね!

それでは。土曜日からの富井貴志さんの個展「あたたかなうつわ」でお待ちしています。

元気を出していきましょう!!


3月19日(土)からの富井貴志さんの展示について

みなさま

金曜日の午後に発生した大きな地震と津波は私たちの想像を遥かに超えるものでした。被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。

ここ葉山町もかなりの横揺れと、その後の大津波警報により眠れぬ一夜を過ごしましたが、幸いなことに被害が出る事なく現在に至っております。

3月19日(土)からの富井貴志さんの展示につきましては、中止も含めて検討しておりましたが、湘南地域の津波警報が解除されたことによる状況的な判断。そして、ARAHABAKIとして出来る事は何だろうと考えた時に、私たちが通常通りにお店を開けることで皆さんの心を癒す事ができるのではないだろうかと思い、3月19日(土)から始まる富井貴志さんの個展「あたたかなうつわ」は予定通り開催したいと思っております。

また、今回の展示期間中の売上げの一部を地震及び津波で被災された皆様のために寄付させていただくことに決めました。店内には義援金ボックスも設置いたしますので、ご協力お願いいたします。

しかしながら初日に行う予定のバターナイフを作るワークショップと富井貴志さんの在廊、そして堀道広さんの「金継ぎ教室」は、現在のところ開催するかどうかを検討中です。

イベント関連の開催につきましては近日中に決定したいと思いますので、今しばらくお待ちください。ご意見などございましたらARAHABAKIまでご連絡をお願い申し上げます。

※上記は3/13時点での方針です。今後の状況により変更する場合がございます。その際には即座に告知とご連絡をいたします。あらかじめご了承ください。
※集まりました義援金の寄付先は、日本赤十字社とします。

あらはばき 田村良一、田村かの


富井貴志 『 裏山で拾った枝でバターナイフをつくる 』参加者募集のお知らせ

本日は3月19日(土)より始まる、富井貴志さんの個展『あたたかなうつわ』の初日に行うワークショップについてお知らせいたします。

京都と滋賀の県境に位置する南山城村という山間に工房を構え、天然の木と真摯に向き合い日々お仕事されている富井貴志さん。現在、個展を中心に活躍しておられる富井さんが、木工を志すきっかけとなったある日の出来事を、参加の皆さんと一緒に振り返ります。

それは、富井さんが木工に興味を持ちはじめた10代のころ。自宅の裏山に行って木の枝を拾い、バターナイフを作ったと言う物語のような出来事。きっと若き日の富井少年は夢中になって木を削ったのでしょう。

今回は、自然に囲まれた周辺環境を生かし、富井さんが当時試みたバターナイフ作りを、裏山を散策して枝を見つける所から丁寧に踏襲したいと思います。

お父さんになった富井少年。
もうすぐ3歳になる愛娘のちひろちゃんと枝を探してます。ほっこりいい写真。

三ヶ岡山緑地帯の裾野にあるARAHABAKIの近辺を散歩し木の枝を拾って持ち帰り、鋸で切った後に小刀で削って好きなカタチのバターナイフを作ります。バターナイフはちょっと難しいなぁと感じる方は、細い枝も拾ってきてもらい、 果物を食べる時の楊枝などを作ってもらえばよいかなと思います。


富井さんが、この集いのために工程を写真に納めてくれたので、ご紹介してまいりますね。
これは、サクラの木の枝です。この枝を小刀で削ってバターナイフを作ります。


しゅるる〜って音が聞こえてきそうな気持ちのいい絵です。鉛筆をカッターで削るのもままならない私には、 こう上手くは行かないとは分かっていても、やってみたい!衝動に駆られます。


だいぶんバターナイフの形に近づいてきました。


最後の仕上げ。バターナイフの刃のところです。
このように面取りしたほうがバターを滑らかにカットできそうですね。


完成です!富井さん作のバターケースとともに。

いきなり富井さんのように上手に作れるはずはないのですが、「拾ってきた枝でも立派な素材になること。手を動かして形ある物を作り上げる喜び。」を感じていただける集いになれば素敵だなと思います。

富井さんにとっても、心に残る一日となりますように。そしてお天気に左右される集いでは毎度の事ですが、どうか晴れますように!

富井貴志さんの 『 裏山で拾った枝でバターナイフをつくる 』
詳細とお申し込み受付はこちらのページのフォームよりお願いいたします。
皆さまのご応募をお待ちしております!

ありがとうございます。ワークショップは定員となりました。
ただ今、キャンセル待ちの受付をしております。